2026年9月、ニンテンドーダイレクトで『妖怪ウォッチ2 覇道』が発表された。映像の中でケータとジバニャンとウィスパーが並んで歩いているのを見て、一気に2013年の夏が戻ってきた人は多いはずだ。あのとき3DSを握っていた人も、アニメだけ知っている人も、いま手元にあるのはNintendo Switchだ。だからこそ、いま遊べる「原点」である『妖怪ウォッチ1 for Nintendo Switch』を、ちゃんと丁寧に書いておきたい。
この記事では、初代の発売の流れ、スイッチ版で何が変わったのか、最初の数時間でやるべきこと、仲間にするコツ、ウォッチ強化、金策と経験値、クリア後のやり込みまで、実際に何度も周回した立場から書く。新しいリメイクの発表をきっかけに手を出す人向けの、現場の話だ。
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初代はどこから来て、いま何が遊べるのか
『妖怪ウォッチ』のゲーム第1作は、2013年7月11日にニンテンドー3DSで発売された。夏休みの虫取りから始まる話で、森の奥のガシャからウィスパーが出てきて、妖怪ウォッチを渡される。そこからさくらニュータウンの日常が、一気に妖怪だらけになる。
続編の『妖怪ウォッチ2 元祖/本家』は2014年7月10日、『真打』は同年12月13日。あの頃はメダルとアニメとゲームが同時に動いていて、街中で「ともだち」という言葉を聞かない日がなかった。初代はその入口だった。
いま手元で遊べる正式な版は次の二つだ。
- 2019年10月10日発売の『妖怪ウォッチ1 for Nintendo Switch』
- 2021年7月10日配信の『妖怪ウォッチ1 スマホ』
3DS版とのセーブ引き継ぎはない。スイッチ版はHD化され、ボイスが入り、インターネット対戦が追加された。ストーリーそのものは初代のままなので、「2を待つ前に、まず出会いからやり直したい」人にはちょうどいい。

2026年9月9日のニンテンドーダイレクトで発表された『妖怪ウォッチ2 覇道』は、『真打』をベースにしたリメイクで、グラフィックを一新し、追加ストーリーと新しい妖怪を入れると説明されている。対応はNintendo Switch 2、PlayStation 5、PC(Steam)。発売日はまだ出ていない。だからこそ、いま1をクリアしておく意味がある。2の世界に入る前に、ケータがどうやってジバニャンと出会ったのかを、自分の手で見ておいた方がいい。
スイッチ版で実際に変わること
3DSを持っていた人がスイッチ版を起動すると、最初に感じるのは画面の広さだ。上下2画面が1画面になり、タッチ操作がなくなった。サーチも必殺技のミニゲームもスティック操作になる。最初の半日は指が迷う。とくに「打て!」「つぶせ!」系は、3DSの下画面でポンポン叩いていた感覚が消えるので、慣れるまでミスが増える。
グラフィックは綺麗になっているが、4のように絵柄そのものが変わったわけではない。3DSと4の中間、という印象が近い。ジバニャンの毛並みや夜の団々坂の空気は、テレビに出すと当時よりずっと見やすい。
ボイスはスイッチ版の大きな利点だ。ウィスパーは関智一さん、ジバニャンは小桜エツコさん。3DS初代では一部しか入っていなかった声が、アニメ以降のキャスティングで乗る。セリフを聞きながら歩くだけで、当時のテレビの前に座っていた感覚が戻る。
一方で失ったものもある。
- すれちがい通信がない。さすらい荘に来る妖怪の仕組みが変わり、あの「ツチノコパンダが来た」みたいな偶然は起きにくい
- 妖怪メダルのQRは使えない。代わりに妖怪アークや妖聖剣のNFC連動がある
- 3DSカメラを使った「ふしぎなレンズ」はない
- 3DS版とのデータ移動はない
通信対戦はインターネットに対応したが、2026年時点でも部屋は静かめだ。友達と約束して入る用途が現実的。ソロで物語と図鑑を埋めるゲーム、という割り切りが合う。
スマホ版は操作がタップ中心で、通信対戦はない。外出先で少しずつ進めるならスマホ、テレビと携帯を切り替えたいならスイッチ、という分け方でいい。
起動したら最初に決めること
主人公はケータかフミちゃん。見た目と自宅と会話が変わるだけで、進行ルートは同じだ。迷うならケータでいい。映像や関連作品で一番出てくる顔なので、後から2のリメイク映像を見たときに頭の中がつながりやすい。
名前は後から変えられないので、本気で付ける。自分の名前でも、当時使っていた名前でも構わない。セーブ枠は複数あるので、片方を「真面目に進める枠」、もう片方を「序盤のガシャをやり直す枠」にすると楽だ。
第1章は短い。虫取り、ガシャ、ウィスパー、ウォッチ入手。ここは飛ばさず見る。初代の味は「日常の横に妖怪がいる」感覚で、カットシーンを急ぐと後で損をする。
第2章でジバニャンが仲間になる。ここまでが本当のチュートリアルだ。ジバニャンはすばやさが高く、必殺が強く、スキル「まえのめり」で倒したあと一時的に火力が上がる。ストーリー要員でありながら、クリア直前まで前列に置ける。最初から育てていい。
第3章でバクロ婆が来る。いやしの術持ちで、序盤の回復役としてかなり助かる。この2体を軸に、あとは現地で拾った妖怪を足していくのが自然な流れだ。
序盤でやっておくと後が楽になること
ストーリーだけを一直線に進めると、中盤でウォッチロックに引っかかる。初代は「ウォッチのランク」が進行の鍵になる。
ウォッチランクはEから始まり、ストーリー第4章あたりでDになる。C以上はさくらニュータウンの「時計のチョーシ堂」店主のたのみごとだ。指定された妖怪を倒す内容で、受注時期の目安はこうなる。
- Cランクへの挑戦:6章以降
- Bランクへの挑戦:7章以降
- Aランクへの挑戦:8章以降
- Sランクへの挑戦:本編クリア後
Cの対象は学習塾横の近道、ゆきおんなの裏道、うんぱん通路にいる妖怪。Bは工事現場やおつかい横丁周辺。Aは地下水道。Sは妖魔界。たのみごとは出たらすぐ受ける。後回しにすると、行きたい場所の扉が開かず、同じ道を往復することになる。

もう一つ、序盤で差がつくのが「キュン太郎」だ。大森山の茂みに出るCランクで、好物はハンバーガー。スキルがモテモテ系で、仲間になりやすさが上がる。序盤の図鑑埋めが楽になるので、大森山に行けるようになったら茂みを何度か回した方がいい。後にモテマクール(A)が出るエリアに進むと、さらに快適になる。
フクリュウも早めに狙える。ツチノコを仲間にして「幸福のしずく」で合成する。全体回復の必殺「ふくふくスマイル」を持ち、お金も増えやすい。回復役が薄い序盤では、バクロ婆の次の保険になる。
ガシャは赤コインから始める。Sランクを1体でも引ければ進行が変わるが、無理に課金や周回で潰す必要はない。初代はフィールドの出現と合成で十分戦える。アークを持っている人は、第2章クリア後に連動を解放して色コインとアイテムをもらう。1日の回数制限があるので、ログインついでに済ます程度でいい。
お金はおつかい横丁の隠し通路が有名だ。序盤でもAランクのへこ鬼神に会える場所で、1戦の報酬も厚い。セーブしてから入り、コーヒーなど好物を持っていく。倒せなくても、経験値と金だけ拾って戻る使い方でも成立する。
バトルの感覚とミニゲーム
スイッチ版のバトルは、3DSより「手元の精度」を求められる。必殺技とおはらいはミニゲームで、種類によって向き不向きがはっきり分かれる。
必殺で多いのは、黄色い玉を打つ、回す、連打する系統。おはらいは紫の玉を潰す系統。苦手な出目が来たらBでやり直せるので、無理に通さない。ZRのバトル早送り中でも操作できる種類(回す・連打)は、周回時に楽だ。
属性は火・水・雷・風・土・氷・回復・吸収。弱点を突くとダメージが伸びるので、前列を「物理」「妖術」「回復」で分けるより、属性の穴を意識した方が中ボスが楽になる。とりつきは放置すると負ける原因になる。おはらい担当を1体は置いておく。
陣形は同じ種族を隣に置くと発動する。2体隣同士でも効果はある。3体そろえると強くなるが、序盤から種族を固定しすぎると編成が死ぬ。イサマシを2体並べて火力を底上げする、ポカポカで回復を厚くする、くらいの使い方で十分だ。
自動同行のジバニャンとバクロ婆に、現地のアタッカーを足す。なまはげ(S)は序盤から狙える物理で、倒すほど火力が上がるスキルが強い。ゲンマ将軍は合成解禁後に作りやすいA。サイコウ蝶は回復とバフが優秀で、とりつき耐性もある。このあたりを揃えると、本編のボスは極端な詰みが発生しにくい。
効率よく進めるための現場のコツ
初代はマップが広いようで、実際は「同じ街を時間帯と天候で使い回す」ゲームだ。昼間に出ない妖怪が夜に出る。雨で出る個体もある。ウォッチの反応を見ながら、同じ路地を時間を変えて歩くのが基本になる。
経験値はストーリー戦闘だけだと中盤で足りなくなる。おつかい横丁の高報酬エリア、団々坂、地下水道の周回が安定する。レベルを上げすぎてストーリーがスカスカになる心配は、初代ではほとんどない。むしろウォッチロックとボスの壁の方が先に来る。
合成は解放クエストを終わらせてから本格化する。素材妖怪を逃がさず図鑑に登録し、進化先を確認してから合成する。誤って主力を素材にしないよう、お気に入り登録を使う。
1日1回しか戦えない個体がいる。死神鳥、黄泉ゲンスイ、こめ爺、ヤミまろなど。リセットは朝6時。図鑑埋めと強個体狙いの人は、日付をまたいで再戦する前提で予定を組む。スイッチ本体の日付を動かす方法もあるが、やりすぎると他のゲームの日次にも影響するので、常用はおすすめしない。

金策の感覚としては、回復アイテムを切らさないことが最優先。スペシャルラーメンなど回復量の大きいものを、ボス前にまとめて買う。お金が増えてから防具や装備を見る。序盤の装備更新は、 Ple 店頭の少し上のものを買う程度で足りる。
さすらい荘は、3DSのすれちがいの代替としてランダムに妖怪が来る。期待しすぎない。来た個体が強ければ戦う、弱ければ図鑑だけ見て解散、でいい。
クリア前後で意識したいこと
本編クリアはゴールではなく、ウォッチランクSと図鑑の入口だ。Sランクへの挑戦は妖魔界の3体。うそつき山、あらくれ街道、はらぺこ峠。本編の装備と回復を整えてから行く。
クリア後に強くなるのは、ブシニャン、くさなぎ、しゅらコマ、犬神、キュウビ、花さか爺、だいだらぼっちといった面々。入手経路がガシャ、合成、1日1回戦、特定クエストに分かれるので、「今日は合成日」「今日は1日1回」と役割を分けると疲れない。
ブシニャンは条件妖怪を揃える必要があり、ジバニャンを含む複数体が絡む。本編でジバニャンを手放さず育てておくと、後が楽だ。くさなぎはしょうブシと神剣クサナギ周り。黒鬼戦のドロップを見る人は、回復と壁を厚くしてから挑む。
最強編成を最初から目指す必要はない。初代の面白さは、弱い見た目の妖怪が特定のボスだけ異様に強い、という aut 凹凸にある。図鑑を埋めながら「この子、ここで輝いた」という経験を積む方が、2のリメイクが来たときに生きる。
通信対戦は、クリア後の調整用と考えた方がいい。オンラインは人が少ない時間帯がある。ローカルで家の人とやるか、フレンドと時間を合わせて入る。
2のリメイク発表を受けて、1をいまやる意味
『妖怪ウォッチ2 覇道』は真打ベースで、追加ストーリーと新妖怪が入ると公式が言っている。元祖・本家・真打を全部知っている人でも、映像を見た瞬間に「絵が違う」と感じたはずだ。初代スイッチ版は、その前段として今でも一番入りやすい。
1をやっておくと得することは単純だ。
- ケータ、ウィスパー、ジバニャンの関係が身体に入る
- 種族、属性、とりつき、ウォッチランクの感覚が残る
- さくらニュータウンの地理が頭に残るので、2のマップ拡張が分かりやすい
- 「ともだちになる」判定の勘が戻る
逆に、1を飛ばして2から入っても遊べる。ただし初代特有の「まだ世界が狭い頃の dist 距離感」は、2ではもう味わえない。団々坂の坂道、おつかい横丁の狭い通り、竹林のおんぼろ屋敷。あの縮尺で妖怪を探す体験は、1にしかない。
発売日の整理だけ、最後に書いておく。
- 初代3DS:2013年7月11日
- 2 元祖/本家:2014年7月10日
- 2 真打:2014年12月13日
- 1 スイッチ:2019年10月10日
- 1 スマホ:2021年7月10日
- 2 覇道:発表済み、発売日未定(Switch 2/PS5/Steam)
1のスイッチ版はすでに店頭とダウンロードの両方で手に入る。廉価版も出ている。2を待つ待ち時間に、ちょうどいい分量だ。本編は長すぎず、やり込みは図鑑と合成でどこまででも伸びる。
よく詰まる場所と、そのときやること
中盤で多いのは「ウォッチランク不足で扉が開かない」こと。チョーシ堂に戻る。指定妖怪の場所を調べ、弱点属性を1体入れて殴る。強さで押せない場合はレベルを3〜5上げて再戦する。
仲間にならないときは、好物を持っていく。ハートが出ているときに渡す。それでも厳しい個体は、モテモテ持ちを前列に置く。確率なので、同じ個体を何度も見ることになる。セーブしてから戦う癖を付ける。
ミニゲームで負けるときは、種類を覚えてBでやり直す。連打が苦手なら回す系統が出るまで待つ。完璧に決める必要はなく、ゲージが規定に届けばいい。
お金が足りないときはおつかい横丁。経験値が足りないときは同じエリアの連戦。回復が薄いときはバクロ婆とサイコウ蝶とアイテムの三重。これで本編はだいたい通る。
ボイス付きで歩くと、ウィスパーの解説がうるさい日がある。それが初代だ。静かにしたいときは音声設定を下げるが、一度はオンで団々坂を夜に歩いてほしい。ジバニャンが腹を空かせて、ウィスパーが明日も冒険だと言う。あのテンポが、このシリーズの体温になっている。
まとめ
『妖怪ウォッチ1 for Nintendo Switch』は、2013年の初代を、いまの機械で遊び直すための版だ。絵は綺麗になり、声が入り、メダル連携はアークに変わった。すれちがいは消えた。それでも、森のガシャから始まる話は同じだ。
いま始めるなら、ケータかフミを選んで第2章まで一気に見る。ジバニャンとバクロ婆を育て、キュン太郎とフクリュウを早めに足し、チョーシ堂のたのみごとを後回しにしない。おつかい横丁で金と経験を稼ぎ、属性ととりつきを意識する。クリアしたらウォッチをSまで上げて、気になる妖怪だけ図鑑を埋める。
その先に、発表されたばかりの『妖怪ウォッチ2 覇道』がある。発売日はまだない。待つ間に初代を一通り終えておくと、リメイク映像の意味が変わる。ハイグラフィックのジバニャンを見る前に、毛並みの荒い頃のジバニャンと一度、団々坂を下った方がいい。
手元のスイッチを起動して、森へ行く。ガシャを回す。ウィスパーが出る。そこからでいい。
