彼ヶ津村に来てから、最初の数日は正直戸惑うことばかりだった。荒れた庭をどう整えればいいのか、体力がすぐ尽きてしまうし、村人たちはどこかよそよそしくて、村長のリンから「八つの掟」を厳しく言い渡されたときは少し緊張した。でも、ゆっくり手を動かしていくうちに、この村の空気が自分の中に染み込んできた。
この記事では、実際に何度も春から秋までを回してわかった、序盤の進め方から中盤以降の効率的な暮らし方までをまとめた。焦らず、自分のペースで村に馴染むためのヒントを中心に書いている。
ほの暮しの庭というゲームについて
『ほの暮しの庭』は日本一ソフトウェアが手がけた生活シミュレーションだ。舞台は深い山奥に佇む小さな集落・彼ヶ津村。記憶も帰る場所もない主人公が、村人に保護され、村のために働くことを条件にこの土地で暮らし始める。
畑を耕し、家畜の世話をし、釣りや狩り、石切場での採掘をしながら日々を過ごす。家具を作って家を整えたり、村人との交流を深めたりもできる。表面的には穏やかな田舎暮らしなのだが、村には古くから伝わる「八つの掟」があり、夜になると空気が一変する。通常モードでは掟を意識しながら進めることになり、夜の探索で村の秘密に触れることもできる。怖いものが苦手な人向けに「あんしん暮しモード」も用意されていて、こちらではホラー要素が抑えられ、純粋に生活を楽しめる。
モードは開始時にしか選べず、途中変更はできない。物語の深みまで味わいたいなら通常モード、のんびり田舎暮らしだけを満喫したいならあんしん暮しを選ぶのがおすすめだ。どちらを選んでも、日々の作業の基本は変わらない。
最初の数日で押さえておきたいこと
ゲームを始めたら、まずはチュートリアルに素直に従うのが一番早い。1日目は基本操作と村の案内、2日目で農業・採掘・木こりの基礎、3日目でクラフトと釣りが解放される。焦って先に進もうとすると、かえって効率が落ちる。

庭は最初、石や木、雑草だらけだ。ツルハシで石を割り、斧で木を倒し、カマで草を刈ってからクワで耕す。これだけでかなり時間がかかるが、整地を丁寧にやっておくと後が楽になる。体力が尽きやすいので、山菜や野草を食べながら作業を進めよう。
春1日目の夕方、リンとキスケの会話で「やだ」を選ぶと500円もらえる。序盤の500円は大きいので、この選択だけは覚えておくと良い。
序盤で最優先に買うべきものはほぼ決まっている。
- 大きなカバン(1000円前後)
- カマ(500円前後)
- ニワトリのヒヨコ(1匹1600円前後)
カバンは荷物の所持量を増やしてくれる。釣りや採取、採掘で何度も家に戻る手間が減るので、最初に買う価値が非常に高い。特大カバン(7000円前後)まで早めに揃えると、さらに快適になる。
カマは牧草を刈れるようになる。家畜の餌になるし、畑の雑草処理も楽になる。牧草自体も売却できるので、無駄がない。
ニワトリは卵を産む。ゆで卵にするとスタミナ回復に使えるし、数を増やしやすい。最初の数羽を早めに飼っておくと、体力管理がかなり楽になる。
序盤の金策は釣りを軸に
畑がまだ小さく、道具も弱い序盤は、農業で大きく稼ぐのは難しい。安定してお金を作れるのは釣りだ。元手がほぼ不要で、時間と体力さえあれば毎日まとまった収入になる。
序盤に使える釣り場は主に3つ。
- 辻の釣り場
- 村の釣り場
- 滝の釣り場
滝の釣り場は反応が鈍いので、序盤は辻と村を中心に回るのが効率的だ。1日で1500円前後は安定して稼げる日が多い。たまに白い魚が掛かると2500円前後になる。白い魚はすぐに全部売らず、最低1匹は保管しておくと、後の依頼や図鑑で役立つことがある。
釣り中は反応がなくても少し待ってから引き上げると、無駄な体力消費を抑えられる。体力が尽きるまで続け、野草やゆで卵で回復しながら回すのが実戦的だ。
掲示板に張られる依頼も忘れずにチェックしよう。報酬が大きく、必要なアイテムを少しストックしておくとスムーズにこなせる。村人に直接話しかけても依頼が出ることがあるので、積極的に会話する習慣をつけておくと良い。
農業の基本と効率の上げ方
庭の看板を調べると畑の拡張ができる。最初の拡張は5000円、2つ目は20000円前後だ。スプリンクラーが揃うまでは、無理に広げすぎず小さく回した方が体力が持つ。
基本の流れは、耕す→種を蒔く→水をやる→収穫。作物は季節ごとに種類が異なり、80種類以上ある。春はカブ、タマネギ、ジャガイモ、ニンジン、イチゴなどが中心になる。最初にできた作物を出荷すると、種の種類が増えやすくなるので、山菜や魚だけを売っていると種の幅が広がりにくい点に注意。
水やりは序盤の負担が大きい。ジョウロを早めに強化すると、1回で水を撒ける範囲が広がる。中盤以降はスプリンクラーを作って設置すると一気に楽になる。小型から始めて、周囲2マス、3マスと強化していくのがおすすめだ。
カカシは夜の探索で入手できる。畑の近くに置くと作物や花の成長を助けてくれるので、見つけたら積極的に集めよう。庭床を敷くと雑草の浸食を防げる。藁の庭床やレンガの庭床を早めに使えるようにしておくと、畑を広げたときの管理が楽になる。
畝の技術を習得すると、畝に適した作物を育てられるようになる。素材も比較的軽めなので、優先して取っておく価値がある。
家畜と加工で暮らしを安定させる
ニワトリを増やしたら、次は牛や他の家畜も視野に入れる。世話を欠かさず、餌をしっかり与える。卵やミルクは加工すると利益が大きく伸びる。
加工機はストーリー進行で解放されるものが多い。お手伝い券を忘れずにこなして、醸造樽や漬物樽、養蜂箱などを使えるようにしよう。卵をマヨネーズに、ミルクをチーズに、サツマイモを芋焼酎に変えると、売値が跳ね上がる。加工機は素材の近くに置くと移動の手間が減る。桑畑のそばに養蚕箱、芋畑のそばに醸造樽、といった配置が快適だ。
樹液採取機も早めに作りたい。木に設置して3日ごとに樹液を採取できる。クリの木で甘い樹液、カシワで酸っぱい樹液、スギでねばねば樹液など、種類によって取れるものが違う。庭に木を植えて管理すると、安定した素材源になる。

石切場と道具の強化
石切場が解放されたら、道具の強化に必要な鉱石を集めに行く。つるはしを強化していくと、深い階層まで効率よく進めるようになる。金や隕鉄まで強化すると、石を一撃で壊せるようになり、レア鉱石の入手効率が跳ね上がる。中盤以降は石切場が金策の本命になることも多い。
狐の社で奉納すると元気ゲージを増やせる。採掘効率が上がるので、余裕が出てきたら活用しよう。祠でスキルを習得するのも忘れずに。畝の技術やスプリンクラー関連、加工系のスキルを優先すると、日常の作業がかなり楽になる。
村人との交流と好感度
毎日村人に話しかけるだけで好感度が少しずつ上がる。依頼を達成したり、好きなものをプレゼントしたりするとさらに効率が良い。プレゼントは1人あたり1日1回、週2回までという制限があるので、計画的に渡そう。
好感度が上がると、レシピがもらえたり、家に入れるようになったり、お食事会やお泊り会のイベントが発生する。お食事会は親密度3以上で、週に2回プレゼントを渡し、午後4時半頃までに話しかけると誘われやすくなる。全14人ほどの住人がいて、それぞれ好物と嫌物が設定されている。メニューで確認できるので、注視して確認してから渡すと無駄がない。
恋愛要素はないが、交流を深めると村の空気が柔らかくなり、依頼の報酬や情報も得やすくなる。
夜の過ごし方と掟について
午後11時になると、強制的に家に帰宅させられる。掟の一つ「午後十一時以降外出禁止」が働いているためだ。通常モードでは、春14日頃から深夜の探索が可能になる。提灯を持って歩くと、昼間には見えなかったものが見えることがある。
八つの掟は以下の通りだ。
- 午後十一時以降外出禁止
- 村のために協力せよ
- 見知らぬ者に近づくな
- 他人の秘密を暴くな
- 村を出てはならぬ
- 山からの声に応えるな
- 失った物を探すな
- 願いには相応の代償が必要
理由は最初から説明されない。村長は「集落の豊かな暮らしを守るためのルール」と言うが、内容は不穏なものが多い。通常モードでは掟を破ることで物語が深まるが、あんしん暮しモードでは破る手段自体が封じられている。
夜の探索では落とし物やスキル関連のアイテムが手に入ることがある。怖いものが苦手なら無理に出歩かず、家でクラフトや休息に充てるのも一つの手だ。
毎日意識したいルーティン
朝は体力が充実しているので、畑仕事と家畜の世話を優先する。昼は村人との会話、買い物、探索、クエスト確認。夕方は釣りや狩り、採取。夜は家で作業をまとめたり、通常モードなら深夜探索に出たりする。
メモ機能を活用すると、やり忘れを防げる。呼び笛でファストトラベルも可能になるので、移動の負担を減らそう。セーブはこまめに。最近のアップデートで過去5回分まで遡れるようになったので、失敗しても少し戻れるようになっている。
山菜や昆虫(夏のカブトムシ・クワガタは1匹600円前後で売れる)も忘れずに。夏は特に昆虫集めが金策として優秀だ。
中盤以降で意識したいポイント
畑を広げ、スプリンクラーを揃えたら、農業の比重を上げていける。加工品を量産して利益を伸ばす。石切場では110階前後を周回するのが現実的なラインになることが多い。つるはしの強化を怠らないこと。
樹木を庭に植えて、樹液や果実を安定確保するのも有効だ。狩猟は道具と技術が揃ってから本格的に始めると効率が良い。
図鑑を埋めたい人は、ガラス棒や染色用の素材を多めに集めておくと良い。ガラス棒は温室や機械に大量に使う。小動物の骨やマツ脂も染色で消費が激しい。
村長宅の納品依頼や、紛失図書、ネズミの古銭など、ストーリー進行で出てくる要素は、掲示板や村人の会話をチェックしながら進める。
まとめ
彼ヶ津村での暮らしは、最初は戸惑いが多いが、手を動かしていくうちに自然とリズムがつかめてくる。序盤はカバンとカマ、ニワトリを優先し、釣りで資金を作る。畑は小さく回しながら道具とスキルを強化し、中盤から加工と採掘の比重を上げる。村人との交流を欠かさず、夜の掟は自分のペースで向き合う。
焦らず、一日一日を丁寧に過ごすのが、この村で一番快適に暮らすコツだ。庭が整っていき、家畜が増え、村人と少しずつ打ち解けていく過程が、何よりの楽しみになる。
彼ヶ津村での日々が、少しでも穏やかで充実したものになりますように。



